1年以上前に作ったキャンドル、まだ香る?|香りの“変化”から生まれる哲学

手に持った黄色く変色したアロマキャンドルと、それを検証する様子

こだままゆみです。

ちょっと変わった実験&検証を
してみました。

1年以上前に作ったアロマキャンドルって、まだ香るの?

という素朴な疑問をきっかけに、
久しぶりに自分の作品を
灯してみました。

香るか香らないか、
それだけの話に聞こえるかもしれませんが──

わたしは
そこに一つの“思想”があると
感じています。

香りが残っていたかどうか以上に、
「その変化をどう受け止めるか」こそが、
わたしにとってのキャンドルづくりなのです。

このテーマについて、動画でもお話ししています。
お時間がある方は、こちらもどうぞ▼
▶ YouTube変色してしまったアロマキャンドルはどんな香りがする?

香りは時間とともに変化する

このキャンドルは、
2023年11月に制作した
ソイキャンドル。

灯したのは
2025年5月5日。

フレグランスオイルを
6%で配合しており
当時はしっかりと香っていました。

1年以上経った今も
香りはしっかり残っていました。

フレグランスオイルの影響で表面が黄ばんだソイキャンドルを手に持っている写真


しかし、
表面はいつの間にか黄ばみ
本来のあるべきフレッシュな香りはするのか?
という疑問がふと浮かびました。

いつもだったら、
あちゃー、黄ばんじゃったねー
で、終わりのわたしです。

だからこそ、
1年以上もずっと様子見という名の
放置プレイをしていたわけです。。。


実際に灯してみると
フレッシュなフレグランスオイルの
香りがしているとは
言い難い香りがしました。

ちなみに、
フレグランスオイルの種類は
ローズです。

これが、
酸化、劣化という香りだろうか。。。


「これはもう売り物としては出せないな」
そう感じながらも、
「じゃあ、これはもう価値がないの?」
という問いが生まれました。

技術だけでは語れない“思想”の部分

技術を磨けば
ある程度の完成度は日本人なら
誰でも出せる時代。

日本人は器用ですから。


でも、
「あなたにしか作れないもの」を生み出すには、
その作品を通して、何を感じ、何を考えたか
が何よりも大切です。

人間ができることって別にそんなに
大差ないんですよ。

例えば、
今現在、100m走の世界記録は
2009年、ドイツベルリンで開催された
世界陸上競技でウサイン・ボルト氏が
9秒58の記録を樹立しています。

その前は、
2008年、北京五輪で同氏が
9秒69の記録を出しています。

どんなに過酷なトレーニングをしても
0.11秒しか縮められないのです。

でも、光の速さに置き換えたら
一瞬で100mを駆け抜けてしまいます。

ちなみに光の速さで換算すると
約0.334ナノ秒です。

*ナノ秒は10億分の1秒


つまり、何を伝えたいかというと
どんなに香りにこだわっていたり
製造方法にこだわったり
新鮮さにこだわっていても
キャンドル作家が作る作品の見た目もスペックも
そんなに大差ないってことなんです。



だから
その作品を通して、何を感じ、何を考えたか
が何よりも大切なのです。

作り手にだけしか出せない
じわ〜っと滲み出る【お出汁】があるのです。

捨てるか、灯すか|わたし達の選択

香りが劣化したからといって、
すぐに処分するのはもったいないと
わたしは考えます。

大切なのは、
灯すことで何を感じるか
という視点を持つこと。

たとえば、
香りの違和感を実際に体感することで
これが、違和感ある香り
と、記憶することができます。

その違和感ある香りが
酸化または、劣化しているというのは
あくまでも仮説に過ぎません。

ただ、その違和感ある香りを
記憶することが大事。


どこかの機会に同じような香りを体験したときに

あ、この違和感ある香りは
きっと酸化してしまったアロマキャンドルだな

と、予想を立てることができます。


じゃあ、何年も経っているのに
すごくフレッシュな香りがする
アロマキャンドルの場合は?

というと
食べ物と同じで、
保存状態が良くなる何かの添加物が
入っている可能性がある

という仮説も立てられるわけです。

このように
一見、市場価値のないアロマキャンドルですが
そんな考えはとんでもなく
もったいない考え方です。

・キャンドルを灯すこと
・実際に、アロマの香りを感じること
で、ただ作って灯すだけではない
今の自分の感性や思考の変化にも
気づ苦ことが出来ます。

おわりに

普段のわたしだったら
キャンドルを作ることで満足してしまって
なかなか灯さない性格です。

ですが、ふと湧いた「問い」

黄ばんだアロマキャンドルって
どんな香りがするんだろう?

に向き合って実際に灯してみました。

結果、
違和感のある香りを知ることができました。

販売はできなくても
・ブログのネタ
・動画のネタ
・教材として
・講義として

色々と活用できるなぁと
飯ウマ案件として捉えています笑

一見、失敗と思えるような結末でも
見方捉え方次第で世界は180度変わります。

とはいえ、
1+1=2
といった、

・答えは一つ
・暗記重視
・大学入試のため

と、詰め込み式でやってきたわたし達にとっては
問いを立ててみましょう!
考えてみましょう!
と、お伝えしたところで実行するのは
なかなか難しいです。

固定観念がありますからね。

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この記事を書いた人

「キャンドルを通して、自然体に還る」を理念に掲げて教室を運営中。
思想を哲学する人です。
キャンドル歴14年目

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